今や小学生でも「不倫」という言葉を知っています。
TVで相次いで報道される「不倫」。
「ふりん」という、なんとも可愛らしい響きではありますが、これまでに不倫はさまざまな呼ばれ方をしてきた歴史があります。
- 浮気
- 不貞な行為
- 不義密通
- 姦通
などがありますが、これらは微妙に意味合いが異なります。
「浮気」は、「ほんの出来心だってば!ホントはお前のことが一番!」で許されることもありうる「遊び」的なもの。浮気をしている当人も、浮気相手も、当人の奥さんも、みんな大人で深刻な事態にはなりにくいイメージがあります。
「不貞な行為」は、調停や裁判で用いられる「不倫」の名称です。「ふりん」の可愛らしさを一掃し、もちろん「浮気」のような遊び的要素もありません。
「不義密通」や「姦通」は、かつて「不倫」が刑法上罰せられる罪であった時代の呼び方です。
可愛らしさも遊び感覚もなく、そこにあるのは「罪」だけです。
このように、いろいろな呼ばれ方をしてきた「不倫」ですが、今、ここに復活を望まれる呼ばれ方があります。
それは、「よろめき」です。
「よろめき」の官能効果とは
よろめきとは、1957年発刊の三島由紀夫著「美徳のよろめき」で世に広がった言葉です。「美徳のよろめき」は、人妻の不倫を描いた作品で、表現の美しさを追求した三島文学の中においては、大衆的という評価もありますが、官能的な世界観を存分に味わえる作品です。
昨今の不倫に関する記事を、この官能的な「よろめき」に変えて表現してみましょう。
- 元祖「ゲスよろめき」のミュージシャンKさんが、報道バラエティで赤裸々に当時の心境を告白しました
- N政務官は「ストーカーよろめき」により辞任に追い込まれました
- ファンキーKさんは、芸人Sさんの元妻との「ダブルよろめき」を認め謝罪しました
- 「五体不満足」の著者Oさんは、5人の女性と「よろめき関係」にあったことを認め、謝罪文を自身の公式サイトに公開しました
「ゲス」や「ストーカー」という恐ろしい言葉の響きを、「よろめき」が見事に打ち消しています。
そして、ダブルよろめきの場合は、よろめき感が確実にアップしています。
また、乙武さん(あ、言っちゃった)の5人との女性との「よろめき関係」に至っては、もしかして同時に!?乙武さん(あ、また言っちゃった)を含めて6人同時によろめいちゃったの!?という、想像力をかきたてます。
「不倫」ではなく、「よろめき」をあてがうことによって、確実に官能的なイメージを印象付けることができるのです。
「よろめき」の危険回避効果
「よろめき」という言葉には、官能効果だけでなく、危険を回避する効果もあります。
大物俳優のWさん、ニューヨークでの「手つなぎよろめき写真!」
数々の映画で活躍の大物俳優も、お疲れ気味であったのかもしれません。
「よろめき写真」と言われても、「いや、これ転びそうになって、よろけちゃってね……」という言い訳が、通りそうな可能性を感じさせます。
小さな子供に「ねぇねぇ、フリンってなーに?ゲスフリンってなーにぃ!?」と、しつこく聞かれて困った親御さんも多いでしょう。「もう!大人になったら分るから、いいのっ!」と言っても、子供の知的好奇心がおさまるはずはありません。
しかし、「よろめき」であれば、どうでしょう。
「よろめきはね、ヨロヨロっとしちゃうことよ。大人になったらヨロヨロしちゃうの」で切り抜けられるでしょう。もちろんウソも言っていません。
「よろめき」は危険を回避し、なおかつ子供の教育にも効果があるということです。
「よろめき」の退廃感を味わう
そもそも「よろめき」とは、シャンとしたものが崩れていくことです。
前出の活躍していたミュージシャンも、将来が嘱望された二世議員も、乙武さん(また言っちゃった)も大物役者も、シャンとしたものがあったからこそ、よろめいたのです。
もともとグズグズのグタグタであれば、よろめくことすらできないのです。
自分が築き上げ仕事や平和な家庭があり、あえてそれを崩してみたい、という退廃感を味わうのが、「よろめき」の醍醐味なのかもしれません。
出会い系サイトで「よろめき」を見つけよう!
最後に、実践です。
プロフィールやメールで、「不倫相手募集中」と言えなかったあなた。是非「よろめき」を活用してお誘いをかけてみましょう。
45歳会社員の男性です。
妻と子供がいますが、よろめきたい気分です。
運動不足を解消するために始めた身体づくりにハマってしまい、腹筋が割れてきました。この身体を自分だけの視的快楽に使っていいのだろうか?もっと、有効に使う方法はないだろうか、と考えています。
そんな身体ごと、いや、この精神のすべてを崩してしまいたい、そんな衝動に駆られるときがあります。
「よろめきたい」
私はよろめきを求めています。
おそらく、とてもなまめかしい人妻が、誘いに乗ってくることでしょう。